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村岡恵理『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』原案の朝ドラ「花子とアン」が放送決定!

  • NHK連続テレビ小説「花子とアン」について

  • 『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』 - レビュー

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  • 連続テレビ小説 花子とアン Part1 (NHKドラマ・ガイド) − レビュー

    お勧め度★★★★★

    連続テレビ小説 花子とアン Part1 (NHKドラマ・ガイド)は、2014年3月31日から半年間放送されている「花子とアン」のドラマ・ガイドです。

    連続テレビ小説 花子とアン Part1 (NHKドラマ・ガイド)

    NHK出版 (2014-03-25)
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    ドラマ「花子とアン」の見どころが分かる、楽しい一冊です。


    主な出演者のインタビューや、ロケ地やセットの紹介が興味深く紹介されています。


    村岡花子と『赤毛のアン』〜青春時代から『赤毛のアン』翻訳まで」という記事では、
    村岡花子の孫・村岡恵理による花子の半生が紹介されています。


    また、脚本の中園ミホ、音楽の梶浦由記のインタビュー、
    山梨ことば指導の奥山眞佐子、英語指導の塩屋孔章米倉リナラッセル・トッテンのインタビュー、
    花子とアン」ロケ日記、
    そして、「花子とアン」第11週までのあらすじ等が載っています。

    写真資料たっぷりで、ますますドラマ「花子とアン」の展開が楽しみになる一冊です。


    連続テレビ小説 花子とアン Part1 (NHKドラマ・ガイド)

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    アンを抱きしめて―村岡花子物語(わたせ せいぞう、村岡 恵理) − レビュー

    お勧め度★★★★☆


    アンを抱きしめて―村岡花子物語(わたせ せいぞう、村岡 恵理)は、
    花子とアン」原案の、
    『アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)』
    の著者、村岡恵理による文章と、
    わたせせいぞうの絵による、絵本です。

    アンを抱きしめて―村岡花子物語

    NHK出版
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    アンの人生と村岡花子の人生とが織り交ざったような、
    夢み心地ですぐに読める絵本です。
    でも、文章は簡単でも、ふりがなは無いので、
    大人向けなのでしょうか。


    せっかくなので、ふりがなを付けて、
    幅広い年齢層に対象年齢を広げてもよかったのでは、
    と、もったいない気もします。


    でも、とにかく大人向け(?)なだけあって、
    ヒロインと夫のラブレターの一部まで紹介されており、
    読みごたえはあります。


    さっと村岡花子の人生を知りたい方にお勧めの一冊です。


    アンを抱きしめて―村岡花子物語

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    『アンの愛情』名言集

    ルーシー・モード・モンゴメリー著『赤毛のアン』シリーズから珠玉の言葉、名言を抜き出して取り上げます。
    原文はGutenberg.orgを参照しています。
    日本語訳は、村岡花子の翻訳で2008年に訂正が加えられたものを参照しています。
    ぼちぼち書き足していきます。


    『アンの愛情』名言集

    • 「「刈りいれは終わり、夏は去った
      と、アンは刈りとられた畑を夢みるように眺めながら口ずさんだ。」-アンが聖書を引用。村岡花子訳『アンの愛情』第一章。

    "Harvest is ended and summer is gone," quoted Anne Shirley, gazing across the shorn fields dreamily.

    • 「アンも十八ですよ。あの年ごろにわたしは嫁に来たのですからね。われわれ年寄りというものはね、マリラ、子供がいつまでも大きくならないと思いこんでるんですよ、まったくのところ。」-リンド夫人の言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第二章。

    "Anne is eighteen; I was married when I was that age. We old folks, Marilla, are too much given to thinking children never grow up, that's what.

    • 「ああ、なにもかもなんと懐かしくいとしいことか―少女時代の夢が祀られてあると言ってもいいほどの、あの小さな白い玄関の上の部屋、窓辺の古木『スノー・クイーン』、窪地の小川、『妖精の泉』、『お化けの森』、『恋人の小径』―それら数えきれないほどの懐かしい場所には過ぎし年月の思い出が宿っているのだ。」-村岡花子訳『アンの愛情』第三章。

    And oh, how dear and beloved everything was—that little white porch room, sacred to the dreams of girlhood, the old Snow Queen at the window, the brook in the hollow, the Dryad's Bubble, the Haunted Woods, and Lover's Lane—all the thousand and one dear spots where memories of the old years bided.

    • 「あたしたちはみんな、なにかの意味でのしもべなんだから、あたしたちが忠実だという事実を墓石に刻んでもらえたらそれ以上なんにも付け加える必要はないのよ。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第四章。

    We are all servants of some sort, and if the fact that we are faithful can be truthfully inscribed on our tombstones nothing more need be added.

    • 「あたし、もしもなにか大きな悲しみが降りかかってきたら、松の木に慰めてもらいにこようと思うわ」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第六章。

    I think, if ever any great sorrow came to me, I would come to the pines for comfort,

    • 「でも、きょうのような時に、悲しみの話なんかしてはいけないわね。生きる喜びのためだけの日のようじゃないこと?」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第六章。

    But we mustn't talk of sorrow on an afternoon like this. It's meant for the sheer joy of living, isn't it?"

    • 「アンがフィルに語った愛情はアンを待ちうけており、祝福のこもった楽しい空気で彼女をとりかこみ、彼女を抱きしめた。結局、昔からのきずな、昔からの友人たち、昔ながらのグリン・ゲイブルスに並び得るものはないのだ!」-村岡花子訳『アンの愛情』第七章。

    The love that Anne had told Phil was waiting for her surrounded her and enfolded her with its blessing and its sweetness. Nothing, after all, could compare with old ties, old friends, and old Green Gables!

    • 春はなにもかも新しいわ。春そのものがいつも真新しいんですものね。毎年、春は変わっているのよ。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第九章。

    "Everything is new in the spring," said Anne. "Springs themselves are always so new, too. No spring is ever just like any other spring.

    • 「こんな日にはあたしの素晴らしい辞典には失敗という言葉はないのよ」-村岡花子訳『アンの愛情』第九章。

    On a day like this there's no such word as fail in my bright lexicon.

    • 「「なんの夢をみているの、アン」
      ある夕方、二人の少女は小川の妖精の窪地をぶらぶらしていた。しだはうなずき、小草はあおあおと茂り、野生の梨は白いカーテンをまわりにめぐらして、よい匂いをただよわせていた。」-村岡花子訳『アンの愛情』第十二章。

    "What are you dreaming of, Anne?"
    The two girls were loitering one evening in a fairy hollow of the brook. Ferns nodded in it, and little grasses were green, and wild pears hung finely-scented, white curtains around it.

    • 「その場その場では美しく、すぐれたものであっても一生の目標とする値打ちのない、小さなことに生涯を賭けるべきではない最高のものを求め、それに従わなくてはならない。天上の生活はこの地上から始めねばならぬ。」-村岡花子訳『アンの愛情』第十四章。

    The little things of life, sweet and excellent in their place, must not be the things lived for; the highest must be sought and followed; the life of heaven must be begun here on earth.

    • 「「人生の学問は必ずしも大学でまなぶものとかぎらないわ。人生はいるところで教えてくれる」と、アンは考えた。」-村岡花子訳『アンの愛情』第十五章。

    "All life lessons are not learned at college," she thought. "Life teaches them everywhere."

    • 「「わたしは悪魔がそんなにひどく醜いはずはないと思いますよ」ジェムシーナ伯母さんは思いにふけるようすだった。「もしもそんなに醜いなら、たいした害をしないわけですよ。わたしはどちらかといえば悪魔を美しい紳士としていつも考えていますよ」」-村岡花子訳『アンの愛情』第十六章。

    "I don't believe Old Nick can be so very, ugly" said Aunt Jamesina reflectively. "He wouldn't do so much harm if he was. I always think of him as a rather handsome gentleman."

    • 「「伯母さんは何種類の娘になっていらしたの、ジェムシーナ伯母さん?」
      六人くらいですかね、アン」」-村岡花子訳『アンの愛情』第十九章。

    "How many girls were you, Aunt Jimsie?"
    "About half a dozen, my dear."

    • 「あんたは目の前に見ている愛がわからないのよ。例のあんたの空想で自分では愛と思うものを作り出して、本物もそのようなものだと考えているのよ」-フィルの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第二十章。

    You don't know love when you see it. You've tricked something out with your imagination that you think love, and you expect the real thing to look like that.

    • 「まあ、考えてもごらんなさい―お母さんはあたしが生まれた時、今のあたしよりも若かったのよ」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第二十一章。

    Just to think of it—mother was younger than I am now when I was born," she whispered.

    • 「あたしは眠っている時のこの子がいちばんかわいいと思いますし、目をさましている時はいっそうかわいく思います」-アンの母親の手紙。村岡花子訳『アンの愛情』第二十一章。

    I love her best when she is asleep and better still when she is awake,

    • 「ああ、家へ帰ってくるっていいものね!レドモンドは素敵だったし、ボーリングブロークは楽しかったけれど―でも、グリン・ゲイブルスはわが家ですもの」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第二十二章。

    Oh, but it's good to be home again! Redmond was splendid and Bolingbroke delightful—but Green Gables is HOME.

    • 一年は本のようなものね、マリラ。春のページはさんざしとすみれに書かれているし、夏はばらに、秋は楓のもみじ葉に、冬はひいらぎと常緑樹にね」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの愛情』第二十二章。

    The year is a book, isn't it, Marilla? Spring's pages are written in Mayflowers and violets, summer's in roses, autumn's in red maple leaves, and winter in holly and evergreen.


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    ルーシー・モード モンゴメリ
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    赤毛のアンの世界へ―素敵に暮らしたいあなたへの夢案内(吉村和敏ほか) - レビュー

    お勧め度★★★★★


    Gakken Interior Mook
    赤毛のアンの世界へ―素敵に暮らしたいあなたへの夢案内』は、
    吉村和敏の写真をはじめ、赤毛のアンの世界に入り込める、アンプリンス・エドワード島の魅力を余すところなく伝える一冊です。




    非常に魅力的な写真やイラスト、文章に富んだ本です。
    章立てをご覧いただければ、充実ぶりがご想像頂けるのではないでしょうか。





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    『アンの青春』名言集

    ルーシー・モード・モンゴメリー著『赤毛のアン』シリーズから珠玉の言葉、名言を抜き出して取り上げます。
    原文はGutenberg.orgを参照しています。
    日本語訳は、村岡花子の翻訳で2008年に訂正が加えられたものを参照しています。
    ぼちぼち書き足していきます。


    『アンの青春』名言集

    • 「しかし八月の午後は古代詩などを読むよりは夢想にふけるのにふさわしかった。斜面をなした畑は青いもやにつつまれてゆたかな収穫を約束している。そよ風がかすかな音をたてて妖精のようにポプラの木々にささやき、桜の果樹園のかたすみには、うすぐらい若樅のしげみを背に、燃えるような赤いけしの花が首をふっていた。」-村岡花子訳『アンの青春』第一章。

    But an August afternoon, with blue hazes scarfing the harvest slopes, little winds whispering elfishly in the poplars, and a dancing slendor of red poppies outflaming against the dark coppice of young firs in a corner of the cherry orchard, was fitter for dreams than dead languages.

    • 「「あたしは古い、空き家を見るとたまらなく悲しくなるのよ」とアンは夢みるような表情で言った。「すぎさった昔のことを考え、たのしかった時代が返ってこないのを悲しんでいるような気がするのよ」」-村岡花子訳『アンの青春』第二章。

    "I think an old, deserted house is such a sad sight," said Anne dreamily. "It always seems to me to be thinking about its past and mourning for its old-time joys.

    • 「けれども空想の世界にさまよいこむときには自分一人でいかなくてはならないことを、アンはだいぶ以前に知ったのだった。空想の世界へいく魔法の小径には、最愛の者でさえ、ついてはこられないのだった。」-村岡花子訳『アンの青春』第二章。

    But she had long ago learned that when she wandered into the realm of fancy she must go alone. The way to it was by an enchanted path where not even her dearest might follow her.

    • 「おいしいですとも。もとは、おいしくないお菓子をつくったこともありますけど。それはアランさんの奥さんがご存知ですけど―でも、これは大丈夫ですよ。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第三章。

    "It is," said Anne, gaily confident. "I have made cakes in my time that were NOT, as Mrs. Allan could tell you, but this one is all right.

    • 「ハリソン氏は、帰っていくアンを窓からながめた。夕ばえの畑を心もかるく越えていく、たおやかな娘らしい姿だった。」-村岡花子訳『アンの青春』第三章。

    When she had gone Mr. Harrison watched her from the window . . . a lithe, girlish shape, tripping lightheartedly across the fields in the sunset afterglow.

    • 「アンはグリン・ゲイブルスにひきかえした。さらさら葉ずれのする、しだの香のただよう、小暗い『樺の道』から『すみれの谷』をぬけ、樅の木立の下で光と影の交錯している『ウィローミア』をすぎ、『恋人の小径』へ出てきた―これはみな昔、アンとダイアナが名前をつけた場所だった。」-村岡花子訳『アンの青春』第四章。

    Anne went back to Green Gables by way of Birch Path, shadowy, rustling, fern-scented, through Violet Vale and past Willowmere, where dark and light kissed each other under the firs, and down through Lover's Lane . . . spots she and Diana had so named long ago.

    • 「おばさんの忠告は胡椒とおなじだと思うわ。ちょっぴりだと、すばらしくいいんだけれど、おばさんはヒリヒリするぐらいどっさり、あてがうんだもの。」-村岡花子訳『アンの青春』第四章。

    Her advice is much like pepper, I think . . . excellent in small quantities but rather scorching in her doses.

    • 一日ですっかり失敗することはないし、あとにまだたくさん日をひかえているじゃないか。」-マリラの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第四章。

    "You'll hardly fail completely in one day and there's plenty more days coming,"

    • 「アンが教室に入ってみると「ピカピカ光る朝の顔」ともの問いたげな晴れ晴れとした目が、きちんとした列をつくってむかえた。」-村岡花子訳『アンの青春』第五章。
      ピカピカ光る朝の顔」はシェイクスピアお気に召すまま』からの引用(松本侑子訳『アンの青春』訳者ノートより)。

    when Anne entered the schoolroom she was confronted by prim rows of "shining morning faces" and bright, inquisitive eyes.

    • 「けれどもアンがやさしくほほえみかけると、たちまち、それにこたえる微笑に変わった。その微笑はあたかも少年の内側のランプに急に火がともりぱっと燃えたち、頭から爪先まで、全身をはればれと明るくさせたかのように感じられた。」-村岡花子訳『アンの青春』第五章。

    but when Anne smiled softly at him it vanished in a sudden answering smile, which seemed an illumination of his whole being, as if some lamp had suddenly kindled into flame inside of him, irradiating him from top to toe.

    • 「ポールは美しい目をあげた。「ぼく、先生が好きなんだもの」
      「まあ、どうもありがとうね」アンはかぐわしい花束をうけとった。ポールの言葉は魔法のようにアンの心から落胆と疲れをぬぐってしまい、希望が泉のようにわきあがった。」-村岡花子訳『アンの青春』第五章。

    he lifted his big beautiful eyes . . . "I like you, teacher."
    "You darling," said Anne, taking the fragrant spikes. As if Paul's words had been a spell of magic, discouragement and weariness passed from her spirit, and hope upwelled in her heart like a dancing fountain.

    • 「このような日に生きる者は幸いなるかな。されど。樅の枯葉の香をたのしむはまさに天国なり。これは三分の二はワーズワース、三分の一はアン・シャーリーの作よ。」-アンの言葉。-村岡花子訳『アンの青春』第六章。

    Bliss is it on such a day to be alive; but to smell dying fir is very heaven. That's two thirds Wordsworth and one third Anne Shirley.

    • 空想って影のようなものね―つかまえられないんですもの。気ままに踊りまわっているのよ。でも、つづけていったら、いつかその秘密がわかるでしょうよ。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第七章。

    Fancies are like shadows . . . you can't cage them, they're such wayward, dancing things. But perhaps I'll learn the secret some day if I keep on trying.

    • 「人が、これはお耳にいれる義務があると思う、というときにかぎって、なにか不愉快なことだということを?どうして良い噂をきいたときにも知らせるのが義務だと思わないんでしょうね。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第七章。

    that when people say it is their duty to tell you a certain thing you may prepare for something disagreeable? Why is it that they never seem to think it a duty to tell you the pleasant things they hear about you?

    • 「しばらくのあいだ、二人は自分たちの計画や希望を若い人らしく、まじめに、熱心に語りあった。将来が未踏の小径であるかぎり、若者たちにはどんなにすばらしい夢でも実現できそうに思われるのだった。」-村岡花子訳『アンの青春』第七章。

    they talked for a time of their plans and wishes . . . gravely, earnestly, hopefully, as youth loves to talk, while the future is yet an untrodden path full of wonderful possibilities.

    • 「でも、あたしは、自分がこの世に生きているために、ほかの人たちが、いっそうたのしく、暮らせるというようにしたいの……どんなに小さな喜びでも幸福な思いでも、もしあたしがいなかったら味わえなかったろうというものを世の中に贈りたいの」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第七章。

    but I'd love to make them have a pleasanter time because of me . . . to have some little joy or happy thought that would never have existed if I hadn't been born.

    • 「マリラはきびしい口調をしようとしたが内心、デイビーの天真らんまんな愛情のほとばしりに気持ちがなごむのをおぼえた。」-デイビーにキスされたマリラ。村岡花子訳『アンの青春』第八章。

    said Marilla, trying to speak sternly, albeit she felt her heart waxing soft within her under Davy's impulsive caresses.

    • 「たいがい十一月はとてもいやな月なんだけれど……『年』が急に自分が年とったことに気がついて、むやみに泣いたりあせったりしているような具合でね。ことしは年のとりかたが上品だわ……白髪で皺だらけになっても魅力的でありうるということを知っている、落着いた老婦人のようにね。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十章。

    November is usually such a disagreeable month . . . as if the year had suddenly found out that she was growing old and could do nothing but weep and fret over it. This year is growing old gracefully . . . just like a stately old lady who knows she can be charming even with gray hair and wrinkles.

    • あたしたちは、自分を必要とする人たちを一番、好きになるんじゃないかしら。デイビーには、あたしたちがとても必要なのよ」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十章。

    that we always love best the people who need us. Davy needs us badly.

    • 「あんたは、あんまりものごとを気にしすぎるのだよ、アン。あやまちというものは、だれにもあることだ……だが人はそれを忘れてしまうのだよ。それから厄日は、どんな者にもくるしね。」-マリラの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十二章。

    You take things too much to heart, Anne. We all make mistakes . . . but people forget them. And Jonah days come to everybody.

    • 「きょうはおわって、あんたがいつも言っているように、なんにも失敗のない明日という、あたらしい日がくるんじゃないか。」-マリラの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十二章。

    This day's done and there's a new one coming tomorrow, with no mistakes in it yet, as you used to say yourself.

    • 「夜のあいだに静かに積もった美しい雪が、いてつくような朝日にきらめき、過去の失敗や屈辱すべをおおう慈悲のマントのように見えた。」-村岡花子訳『アンの青春』第十二章。

    It had snowed softly and thickly all through the hours of darkness and the beautiful whiteness, glittering in the frosty sunshine, looked like a mantle of charity cast over all the mistakes and humiliations of the past.

    • 朝ごとに、ものみなあらたにはじまり、
      朝ごとに、世界はあたらしくなる」-村岡花子訳『アンの青春』第十二章。

    "Every morn is a fresh beginning,
    Every morn is the world made new,"

    • 「あら、みんな、見てごらんなさいよ。あんなにすみれが咲いているわ!さあ、思い出の画廊にしまっておくものができた。あたしが八十になっても……それまで生きていたとしたらよ……目をつむれば、あのすみみれを、いまのまんま、目にうかべるでしょうよ。」-村岡花子訳『アンの青春』第十三章。

    Oh, girls, girls, see that patch of violets! There's something for memory's picture gallery. When I'm eighty years old . . . if I ever am . . . I shall shut my eyes and see those violets just as I see them now.

    • 「あの桜の実が食べられるころまで、あたしは生きていないだろうけれど、自分の植えたものが、自分の死んだのちにも、生きていて、世界を美しくする手伝いをしているのだと、思っていたのですって」-ダイアナがへスターについて。村岡花子訳『アンの青春』第十三章。

    she'd never live to eat their fruit, but she wanted to think that something she had planted would go on living and helping to make the world beautiful after she was dead.

    • 「アンは世界と自分が一つにとけあうのを感じながら、花籠を腕にして丘をくだっていった。」-村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    Anne felt at peace with the world and herself as she walked down the hill with her basket of flowers in her hand.

    • 「アンもポールも、
       「想像の窓がひらいて見せる王国の
       いかに美しいものか

       を知っていたし、二人ともその幸福な国へいく道も知っていた。」-村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    Anne and Paul both knew
        "How fair the realm
        Imagination opens to the view,"
    and both knew the way to that happy land.

    • 「顔に娘らしい美しさがないとはいえ、ひとしお増したやさしさと力強さが、それをおぎなってあまりあった。」-アラン夫人について。村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    and what her face lacked of girlish beauty was now more than atoned for in added tenderness and strength.

    • 「わたしたちは、理想をもち、たとえ成功しないとしても、それを実現するために、努力しなくてはいけないのよ。理想がなかったら、人生はみじめなものですよ。理想があればこそ人生も偉大なものとなるのですからね。」-アラン夫人の言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    We must have ideals and try to live up to them, even if we never quite succeed. Life would be a sorry business without them. With them it's grand and great.

    • 「とにかく、わたしたちはみんな、あやまちをするものなのよ、アン。だら、それはもう、すんだことになさい。あやまちを後悔して、それをいましめとするのはいいことだけれど、さきへ持ちこしてはいけません。」-アラン夫人の言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    Well, we all make mistakes, dear, so just put it behind you. We should regret our mistakes and learn from them, but never carry them forward into the future with us.

    • 「その人生が幅のひろいものになるか、せまいものになるかは、人生からとりだすもによるのではなくて、その中へつぎこむものによって、きまるのよ。」-アラン夫人の言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十五章。

    They are broad or narrow according to what we put into them, not what we get out.

    • 「けっきょく、すてきすぎるということはない……いつでも、もっとすてきなことがあたしには、ほんとうにおこってくるのですもの。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十七章。

    After all, it was NOT too good to be true . . . things just as good and far better are coming true for me all the time.

    • 「一番、幸福な日というのは、すばらしいことや、驚くようなこと、胸の湧きたつようなでぎごとかおこる日ではなくて、真珠が一つずつ、そっと糸からすべりおちるように、単純な、小さな喜びを次々にもってくる一日一日のことだと思うわ」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第十九章。

    I believe the nicest and sweetest days are not those on which anything very splendid or wonderful or exciting happens but just those that bring simple little pleasures, following one another softly, like pearls slipping off a string.

    • 「オールドミスがみな、あなたのようなら、きっと、独身暮らしが大流行になってしまうでしょうよ」-アンがミス・ラヴェンダーに。村岡花子訳『アンの青春』第二十三章。

    if every old maid were like you they would come into the fashion, I think.

    • 「五月ならほかのことはともかく、生きていられるということだけでも、感謝せずにはいられないんですもの。事件が起こる前のエデンの園のイヴって、今の私みたいな気持だったんじゃないかしら?」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第二十四章。

    but in May one simply can't help being thankful . . . that they are alive, if for nothing else. I feel exactly as Eve must have felt in the garden of Eden before the trouble began.

    • 春はあとからあとから、いつでもくるのよ」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第二十四章。

    there are always sure to be more springs.

    • 「『ばらの花は赤い、
      すみれは青い、
      砂糖は甘い、
      あなたもその通り』」-デイビーがマザーグースを引用。村岡花子訳『アンの青春』第二十五章。

    "'Roses red and vi'lets blue,
    Sugar's sweet, and so are you"

    • 「でも、どんなにたくさんあたらしい友達ができたとしても、あたしにとっては古い友達のほうが大事だわ……ことに黒い目をした……えくぼのある友達はね。」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第二十六章。

    But no matter how many friends I make they'll never be as dear to me as the old ones . . . especially a certain girl with black eyes and dimples.

    • 「アンと親しい人々は、アンのなにより人を魅きつけるところは、その周囲にだよう希望の霊気……アンの中にこもる未来にむかって伸びる力であることを、無意識のうちに感じ取るのだった。」-村岡花子訳『アンの青春』第二十七章。

    Those who knew Anne best felt, without realizing that they felt it, that her greatest attraction was the aura of possibility surrounding her. . . the power of future development that was in her.

    • 「生徒たちにいろいろおしえはしたが、かえって生徒からおしえられるほうが多かった……やさしさ、自制心、巧まない知恵、純真な子供の心などを学んだ。」-村岡花子訳『アンの青春』第二十八章。

    She had taught her scholars something, but she felt that they had taught her much more . . . lessons of tenderness, self-control, innocent wisdom, lore of childish hearts.

    • 「「わたしの生涯の一章がまた閉じられたのだわ」
      アンは机に鍵をかけながらつぶやいた。悲しくてたまらない中にも、「閉じられた一章」というロマンチックな思いつきに少なからず慰められた。」-村岡花子訳『アンの青春』第二十八章。

    "Another chapter in my life is closed," said Anne aloud, as she locked her desk. She really felt very sad over it; but the romance in the idea of that "closed chapter" did comfort her a little.

    • 「「そりゃあ、だれでも結婚には危険がついいてまわるものですよ」シャーロッタ四世は、したり顔で言った。「けれど、けっきょく、世の中には、旦那さんより、始末のわるいものが、まだまだ、たくさんありますからね」」-村岡花子訳『アンの青春』第二十八章。

    "Oh, of course there's a resk in marrying anybody," conceded Charlotta the Fourth, "but, when all's said and done, Miss Shirley, ma'am, there's many a worse thing than a husband."

    • 「「そんなふうに言ってしまえばなんともなくなるんですけど、でも詩をとおして見ると、ぜんぜん、ちがったものになってよ……そうして、詩をとおしてみたほうが……」アンはふたたび元気をとり戻し、目は輝き、頬は紅潮した。「……すばらしいと思うわ」」-村岡花子訳『アンの青春』第二十九章。

    "I suppose that's how it looks in prose. But it's very different if you look at it through poetry . . . and I think it's nicer . . ." Anne recovered herself and her eyes shone and her cheeks flushed . . . "to look at it through poetry."

    • ある人が、ある人のどこを良いと思うのか……それはいつまでたっても解けない謎である。しかしけっきょくそれで幸福なのである。さもないと、かの老インディアンの言いぐさではないが、「だれもかれもわしの女房をほしがる」ことになってしまうであろうから。」-村岡花子訳『アンの青春』第二十九章。

    It is always a very puzzling question . . . what can somebody see in somebody else? But how fortunate after all that it is so, for if everybody saw alike . . . well, in that case, as the old Indian said, "Everybody would want my squaw."

    • 「大学へいって身につけてきたいのは、一番よい、生き方の知識で、それをできるだけ活かしたいのよ。あたしは理解力をふかめて自分のためにもほかの人のためにもなりたいんです」-アンの言葉。村岡花子訳『アンの青春』第三十章。

    What I want to get out of my college course is some knowledge of the best way of living life and doing the most and best with it. I want to learn to understand and help other people and myself.

    • 「見たところは平凡で、散文的だが、不意に、一筋の光線がそのページの上に落ちたとたん、詩と音楽がうかびあがるのである。」-村岡花子訳『アンの青春』第三十章。

    perhaps it revealed itself in seeming prose, until some sudden shaft of illumination flung athwart its pages betrayed the rhythm and the music,

    • 「たぶん……たぶん…愛とは、黄金の芯のばらが緑の葉鞘からすべり出るように、美しい友情から自然に、花開くものかもしれなかった。」-村岡花子訳『アンの青春』第三十章。

    perhaps . . . perhaps . . . love unfolded naturally out of a beautiful friendship, as a golden-hearted rose slipping from its green sheath.






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    「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法(茂木健一郎著) - レビュー

    お勧め度★★★★☆


    「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法』は、
    脳科学者、茂木健一郎が「赤毛のアン」に見つけた幸福になる方法を読み解く本です。


    「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法 (講談社文庫)
    茂木 健一郎
    講談社 (2008-12-12)
    売り上げランキング: 117,440


    この本の内容を的確に言い表していると思うので、
    背表紙から一部引用します。


    赤毛のアン』には、「幸福」とは何か、その秘密が隠されている。「仮想」「受容」「奇跡」「ひたむきさ」「偶有性」「セレンディピティ」……。


    一般的な感想はどこででも読めると思うので、
    興味深い箇所を幾つか引用したいと思います。


    色々と面白い箇所があって、どこをピックアップするか迷ってしまいます。



    人間は「読んだ本の高さの分だけ、成長できる」

    仕事を、生活費を稼ぐための手段として仕方なくやっているんだと思っているうちは自分自身もつらい。けれども、仕事をすることそのものを目的とすると、それ自体が喜びの泉となる。

    アンのその後の物語は、この第一作目の輝きの残像で、すべて成り立っているような気がしています。『赤毛のアン』シリーズの第一作目、さらに言えば、その中の第十章まで。マリラがアンを受け入れることを決めて、リンド夫人の家から二人で手をつないでグリーン・ゲーブルズに帰ってくるシーン。この十章までの強烈なアンの残像で、その後のシリーズ全てを読んでいる気がしてくるのです。


    「奇跡」と出会う瞬間を求めて、日々をひたむきに生きる。
    その姿勢が大切なのだと思います。


    新しい発見や気づきを求めて「揺れ動く」。たまには目的から外れて「ふらふら」してみる。日常でちょっと視点を変えて行動してみるだけでも、新たな感動に出会える確率はグンと増します。


    偶然の幸運を見逃さないでキャッチする能力は、自分の心掛け次第で高めることができるのです。
     そして、その「セレンディピティ」を鍛える際に必要となるのは、「行動・気づき・理解・需要」の四つです。


    人生で起こることは、半ば自分でも理解しているけれど、残りの半分は予測不可能。人生とは偶然と必然が絡み合って、創り上げられていくもの。人生がどうなるか分からないからこそ、人は成長できる。これが「偶有性」の概念です。


    蘊蓄のある言葉の数々、興味深いですね。


    ただちょっと気になったのは、「日本には本当の『赤毛のアン』が入ってきていない」と断言しているところ。
    日本人にはキリスト教的思想が無く、一つの信念を貫くこともないといった内容が書かれていました。
    本当にそうでしょか。


    例えば個人的な話ですが、私は、徹底的にクリスチャンとして育てられましたし、
    それとは別に、自分自身の強い信念を貫いて生きています。
    だから「赤毛のアン」の底辺に流れる本当のストーリーも、
    茂木先生とは視点が違うかもしれませんが、私にも何かしら見えていると思います。
    それなのに、
    なんだか、「僕だけ分かっている。君たちは分かっていない」とお説教されているような、
    そんな気持ちになりました。


    本を書くにあたって、読み手像を限定してしまうと、
    何となく読んでいて気恥ずかしい雰囲気になってしまいますね。


    でも、本当に興味深い本です。
    ここでは、筋立てもなくつまみ食い的に引用しましたが、
    幸福論を真面目に論じた本です。
    是非、一度お読みください。


    「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法 (講談社文庫)
    茂木 健一郎
    講談社 (2008-12-12)
    売り上げランキング: 117,440