アンのゆりかご 村岡花子の生涯(村岡恵理) - レビュー
お勧め度★★★★★
2014年3月31日から半年間放送予定のNHK連続テレビ小説「花子とアン」の原案に決まりました。
朝ドラの原作、注目の一冊です。
「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」は、
「赤毛のアン」の翻訳で有名な村岡花子の伝記です。
アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)
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村岡 恵理
新潮社 (2011-08-28)
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孫娘、恵理によって語られる、村岡花子の生涯は、
波乱に満ちています。
前半は、大正時代の少女小説を思わせる語り口で、
ミッションスクールでの女学生生活が綴られます。
卒業後、教師時代、編集者時代を経て、
許されぬ恋に落ち結婚。
その後も、息子の死や東京大震災に遭いながらも、
翻訳だけでなく、女性人権運動や「ラジオのおばさん」など、
活躍を続けた様子が紹介されます。
第二次世界大戦中は、空襲にも耐えながら、
平和な日が来る事を信じて、
隠れて「赤毛のアン」の翻訳を行い、
終戦後に、「赤毛のアン」が出版された、とのこと。
敵国の言葉で書かれた本を訳すという身の危険を、
ものともせずに翻訳された本が、
今でも読み継がれている、という事実に、
改めて驚嘆と感謝の気持ちを覚えます。
巻頭には、村岡花子の書斎や、愛用品、
文筆家仲間からの手紙などの写真が紹介されており、
眺めるほどに興味深く感じます。
村岡花子訳の「赤毛のアン」で育ったすべての方に、
お勧めの一冊です。
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