プリンス・エドワード島と東カナダ―『赤毛のアン』の故郷とカナダのルーツをたどる(吉沢博子、吉村和俊ほか) - レビュー

お勧め度★★★★☆


プリンス・エドワード島と東カナダ
―『赤毛のアン』の故郷とカナダのルーツをたどる

は、観光ガイドブック「旅名人ブックス」の中の一冊です。




この本は、
2000年に「アトランティック・カナダ」として発行され、
2007年に、プリンス・エドワード島の部分を補強して再発行したもの、
とのことです。


最初の第1章でプリンス・エドワード島が取り上げられており、
写真の美しさに息をのみました。
撮影は、「赤毛のアン」のお料理BOOKと同じく、吉村和俊


特に、第1章の最初のページに掲げられている岬の灯台の写真や、
プリンス・エドワード島の四季」の4枚の写真の美しさには、
感動させられます。


赤毛のアン」の舞台アヴォンリーのモデルになった
キャベンディッシュはもちろん、
プリンス・エドワード島内のモンゴメリゆかりの地を、
圧倒されるような美しい写真入りで紹介しています。




「旅名人ブックス」は旅行用ガイドブックなので、
他の関連本とは切り口が違い、新鮮さを感じます。


たとえば、
モンゴメリの生家が残るニューロンドンでは、
モンゴメリ結婚した部屋で、結婚式を挙げることもできる、
との情報も。


また、プリンス・エドワード島名産のロブスターについても、
読んでいるだけでお腹がすいてくるような
臨場感あふれるルポが紹介されています。


その他、フランス移民(アカディアン)の苦難にみちた歴史や、
先住民ミックマック族について、など、
赤毛のアン」には描かれていない、
島の歴史も、興味深く紹介されています。


また、古き良き時代の邸宅に泊まれるホテルも、
数多く紹介されています。
ヴィクトリア朝の部屋に泊まる気分、
どんなものでしょうか…。
ぜひ一度プリンス・エドワード島に行って、
こんな邸宅に泊まってみたいものです。


この本の構成は、以下の通りです。

  • 第1章 プリンス・エドワード・アイランド州―『赤毛のアン』が愛した理想郷
  • 第2章 ノバ・スコシア州―波乱に満ちた入植者たちの足跡
  • 第3章 ニューファンドランド州&ラブラドール州―ヨーロッパに最も近い「最果ての地」
  • 第4章 ニュー・ブランズウィックイギリス文化の香り溢れる町々
  • 第5章 ヘリテージ・イン&ホテル古き良き時代の邸宅に泊まる
  • 第6章 旅の便利帳



吉村和敏撮影の他の本のレビューも併せてご覧ください。

吉村和敏 PHOTO BOX プリンス・エドワード島 七つの物語 - レビュー
「赤毛のアン」のお料理BOOK(テリー神川著、撮影:吉村和俊) - レビュー








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