永遠の「赤毛のアン」ブック(奥田実紀) - レビュー
お勧め度★★★★★
奥田実紀著、『永遠の「赤毛のアン」ブック』は、
まさに「赤毛のアン事典」と呼べる本です。
まえがきの言葉を借りると、
アンのシリーズは『赤毛のアン』をはじめ、9冊もの続編があるため(中略)「あれ、この料理はほかにも出てこなかったかな」「このセリフはどこにあったっけ」「この花は英語ではなんていうのかな」「このエピソードはどの巻に出てきたかしら」と思うことが何度もあります。
この『永遠の「赤毛のアン」ブック』は、
そんな時に、さっと調べられるように設計されています。
「植物」の章では、
「赤毛のアン」に登場するあらゆる植物について、
英語名や学名、赤毛のアンシリーズでの登場箇所が分かるようになっています。
また、「言葉のおもしろさ」の章では、
プリンスエドワード島の方言が紹介されています。
また、「文学からの引用と引喩」の節では、
トロント・ヴィクトリア大学のウィルムズハースト女史の論文をもとに、
引用元がまとめられています。
「登場人物」の章では、
400人以上の登場人物が、
アンとの関係別にまとめられており、
「この人、誰だっけ?」
などと思った時に、すぐに調べることができるようになっています。
赤毛のアンシリーズを読むときに、
手元に置いておきたい一冊です。
章立ては以下の通りです。
- はじめに
- I アン・シャーリーの魅力
- 1.アンってどんな子?
- 2.豊かな想像力と感性
- 3.前向きに生きる
- 4.アンのコンプレックス
- 5.アンが起こした事件
- II あふれる愛、生き方のヒント
- 1.アンの深い愛情
- 2.心に響く人々の言葉
- III 物語の舞台
- 1.土地、町、村、通り
- 2.建物、部屋
- IV カントリー・ライフ
- 1.ニードルワーク
- 2.ファッション、雑貨
- 3.料理
- 4.お菓子、飲み物
- 5.行事、習慣
- V 植物
- 物語を彩る植物
- VI 言葉のおもしろさ
- 1.アンのネーミング術
- 2.独特の言葉や方言
- 3.文学からの引用と引喩
- 4.聖書からの引用
- VII 登場人物
- 1.アンの家族と友だち
- 2.アンの教え子たち
- 3.アンをめぐる人々
- 4.アンの想像の友だち
- あとがき
- 「赤毛のアン」シリーズ全巻の紹介
- モンゴメリ略年譜
- 参考文献
- 写真・図版提供
- 索引
「赤毛のアンAtoZ―モンゴメリが描いたアンの暮らしと自然」は、
この事典に書ききれなかったことをより深く掘り下げた内容になっています。
「赤毛のアンAtoZ―モンゴメリが描いたアンの暮らしと自然」のレビューもご覧ください。
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